いい加減新しい財布が欲しいと思い、しかし革製品を買うことを数年前にやめたので、どうしようかなあと考えていた。
ビリビリィッ!とマジックテープを開くのも今の自分のムードではないし、かといって持たない訳にもいかない。肌身離さず持つものに妥協もしたくない。
じゃあどうすっぺとネットサーフをキメ込んでいたところ、本革がずらりと並ぶ中で遜色ない、美しいウォレットがあった。
まず、わたしは元々革製品が好きだ。匂いや手触り、使っていくにつれ馴染んでいくあの感じ。持つもののバックグラウンドや習慣がそのまま映し出されるような唯一無二感。
しかしまあ生きているうちに考えは色々と変わり、美しいし、職人技なるものに心打たれることもあるけれど、わたしはもう買わないでおこうと決めた。大きなきっかけや事件があったわけではない。なんとなく、あっもう買わないな、とある日思った。
ひとまず、一旦は、これでもう終わりと最後に購入したのはセミオーダーメイドの革ジャンだ。数ある革製品の中でも革ジャンが最高に好きなのである。
それが恐らく5,6年くらい前だ。つまり財布もそれぐらい、いやもっと買い替えていない!
財布を探す話に戻り、その本革たちに遜色なく美しく、いやむしろ一際輝いて見えた商品はステラ・マッカートニーの財布だった。
彼自身ヴィーガンで、またクルエルティ・フリー(動物を使わないことはもちろん、作る行程や作ったものが動物を虐げたり殺したりしないというもの)を掲げて活動しており、2013年以降に革製品を作っていない。すべて質の高いヴィーガンレザーを使用していたのだ!知らなかった!
そういう訳で、ミーハーにも程があるが一気にステラ・マッカートニーを好きになった。
次は必ずここの財布をゲットしようと思いながらも、げんを担ぐ方なので、来春に購入しようと決めた次第。
人それぞれ考えがあって、肯定も否定もしないけれど、自然界に身を置く生物として自分の出来る範囲で出来ることを、少しずつでもいいからしたいなと思っている。
身近なところから始めるとすれば、ラップをなるべくエコラップ(蜜蝋と布を使ったもので、繰り返し使える。熱には弱い。柄が可愛い)に替えるだとか、当たり前のことだが食べ残しをしないだとか、エコバッグを持つとかそういうやつだ。
わたしたちに寿命があるように、自然にも寿命はある。一見変わらないように見える森や、目に見えない大気も着実に壊れていっている。
これ以上アスファルトが熱くなるのも嫌だし、せっかくある四季がじわじわと狂っていくのを見るのも辛いものがある。
意識高いねwと茶化されることもたま〜〜〜にあるけども、もうそんなことを言っている場合でもないんじゃないかと思って、あまり気にしないようにしている。
財布ひとつ買うのにぐるぐるとこのようなことを考えて、誠ややこしいと思いつつ考え出したら止まらないので、そのうちカーズは考えるのをやめたーー 〜fin〜
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